2020 8/23(sun)
30歳底辺パチンコ依存童貞野郎(旧りつお)です。
待ち合わせ場所、地元の駅のロータリー午後18時到着。
バス停のベンチに腰掛けていると間もなく親父が現れる。
「よォ!!!どこ行くべや?」
ぶっきらぼうな挨拶。タンクトップに日焼けで浅黒い肌。自分とは似つかない。66歳。
「いいよ…そこらへんの、適当で…」
適当な返事。直ぐ近くの居酒屋へ入る。
入店後、やはり普段は接点がないので落ち着かない。
「何か、こっぱずかしいな。生でいいか。」
「自分はコーラ…」
店員を呼ぶ。
「えーと、これね。これこれ。え、いいよ。いらないいらない。味なんてどうだっていいんだから。」
店員の前でも平気でこう言う発言をする人、やはり苦手。
注文後は仕事の話から入る。
「どうなんだ、仕事は。嫌か。お前はいくつになったんだっけ。31か?」
「30だよ…」
「30か…手遅れかもな」
手遅れとか言うなし。
まぁ長くなるので仕事の話は少し割愛します。
そしてギャンブルの話。
「何だっけか。パチンコ?どのレベルなんだ。そんななげえーの?10年くらいか。依存症ってやつか。もう機械の事なら全部分かるんか?」
「…依存症だね。まだ10年はいってないけど、7年ぐらい…休みの日は毎日」
今までの経緯を説明する。
「…ふーん。参ったな。これは俺には解決出来ねぇ。医者だって治せねぇもんを治せるわけがねぇ。ところであのメールの文面。パチンコ辞められないから金が貯まらないってのはおかしいよな。俺は依存症だから行ってもいいんだって思ってるんじゃない。違うか?」
「…その辺りを理解してとは思わないよ。当事者じゃないと分からないと思う。薬物とか酒と一緒で辞めたくても辞められないんだ。脳の構造とかも変わってしまうんだ」
しばらく話し込む。
「…お前は死ぬの怖くないんか?将来は怖くないん?ギャンブルの何がまずいって、借金とかして家族を巻き込む事だろ。どうなんだ。」
「怖いよ…死ぬなんて出来ない。もし借金したらどうする?」
「そりゃぁ死んでもらうしかねぇな」
少し言葉を失う。
「あいつ(母親もパチンコ依存症)にもそう言ってやりてぇけど歯向かわれるから言わねぇんだ。あのね、俺が悪いって言ってるわけじゃない。世間が悪いって言ってんですよ、俺の言ってることは正しい」
「…良く分かったよ。家族に向かって死ねって言うんだね。どうでもいいけど(母親には)言わないでよ」
「そうですよ。政治だってそう。自民か民主しかない。どっちかです。令和の党なんてのは存在しない。世間の風潮は何でも人のせい。あれは良くない。それこそ自己責任です。ギャンブルだってやりたきゃやればいいんじゃないですか。その代わりもしもの時はお前の身体で責任をとれ。」
「…」
「勘違いするな。社会の一般常識で話をしている。10万、100万の借金の話じゃない。1000万、2000万そう言う金額の事を言っている。」
「…分かったよ、分かった。」
そして
「…お前女は好きなんか?興味あるの」
「…あるよ」
「身体はどうなんだ」
「…あるに決まってるでしょ」
「そうか、なら救いはあるな。俺はね、モテるんですよ。昔っから、今だってそう。だからね、クソ親父だと思ってるかもしれないが、お前はその親父の息子ってことも忘れるな」
「…」
お代は6千円ほど。親父に払ってもらった。
駐車場までの道。
「お前が女と縁遠いのは悔しいな…」
「…色々あるんだよ。こっちも」
「まぁ言えないこともあるわな…」
そのまま親父を家まで送り届けた。
別れ際
「じゃあな、頑張れよ」
「…ん」
本日もお疲れ様でした。